AIによる概要(Google AI Overviews)とは?表示条件・引用されるサイトの特徴と確認方法
AIによる概要はGoogle検索の上部に出るAI回答です。表示条件、引用されるサイトの特徴、自社が出ないときの確認手順を整理します。

検索結果の1位を取っているのに、AIによる概要では競合のページが根拠として並んでいる。自社の重要なキーワードで、そんな画面を見たことがあるかもしれません。外部調査(Ahrefs)では、AI Overviewsの引用のうち検索上位10位のページ由来は38%で、1年前の同じ分析の76%から下がりました。上位に入っていないページが根拠に選ばれる割合が大きくなっています。
AIによる概要(Google AI Overviews、AI概要、AIオーバービューとも呼ばれます)とは、Google検索の結果ページの上部に、AIが生成した回答の要約と、根拠となるサイトへのリンクを表示する機能です。 公式の説明はGoogleヘルプ「AI による概要」にあります。本記事では、表示条件、引用されるサイトの特徴、自社が出ないときの確認手順、誤情報への対処を整理します。
AIによる概要は「検索結果の上部に出るAI回答」
AIによる概要は、検索結果の一覧より上に出る、AIが作った要約です。ユーザーは一覧を見る前に要約を読むため、ここで引用されるかどうかが、検索での露出を左右します。
要約には、根拠となったサイトへのリンクが付きます。これが企業にとっての「引用枠」です。引用されたサイトは、回答の根拠として表示されます。要約の本文にブランド名が登場することは「言及」と呼び、リンクとして根拠に示されることは「引用」と呼びます。2つは別の指標で、本文に名前だけ出てリンクがない場合も、その逆もあります。
AIによる概要と、対話形式で使うAIモードは別の機能です。両者で引用されるURLの重なりは13.7%という外部調査(Ahrefs)があり、片方で引用されていても、もう片方で引用される保証はありません。AIモードはGoogle AIモードの解説で扱っています。AI検索全体の位置づけはAI検索とはを参照してください。
「AIO」という言葉は、AI Overviewsを指す場合と、AI最適化(AI Optimization)を指す場合があります。後者はAIOとはで整理しています。
表示される検索と、表示されない検索
AIによる概要は、すべての検索に表示されるわけではありません。Googleが、生成AIによる要約が役に立つと判断した検索で表示される仕組みで、表示の有無は検索ごと、時点ごとに変わります。
企業側にとって重要なのは、表示の有無を自社でコントロールできないことです。したがって、「自社の重要な質問のうち、AIによる概要が表示される質問はどれか」を、計測で把握する必要があります。表示される質問と表示されない質問では、取るべき行動が変わります。
| 状態 | 意味 | 企業の対応 |
|---|---|---|
| 概要が表示され、自社が引用される | 根拠として使われている | 引用されているページと内容を維持し、更新する |
| 概要が表示されるが、自社は引用されない | 競合や第三者が根拠に選ばれている | 引用されているページを分析し、自社の回答を見直す |
| 概要が表示されない | その質問ではAIによる概要が出ていない | 従来のSEOでの順位を確認する。表示の変化を継続監視する |
「この検索ではAIによる概要を表示できません」というメッセージが表示されることもあります。これは、その検索ではAIによる概要を生成・表示できなかったことを示すもので、具体的な理由は個別に公開されていません。計測では、この状態を「概要が表示されなかった回答」として別に集計し、「概要は出たが自社が出なかった回答」と混ぜないことが重要です。混ぜると、自社の言及率や引用率が実際より低く見えます。
引用枠に選ばれる仕組み
引用枠に入るための入口の条件は、通常のGoogle検索と同じで、ページがインデックスされ、スニペット付きで検索結果に表示できる状態であることです。Googleは検索セントラルで、AI機能のための追加の要件や、AI専用のテキストファイル、特別なマークアップは不要だと説明しています。
ガイドはGoogle 検索セントラルのAI機能ガイドで公開されています。SEOの基本、つまりクロールできること、ユーザーの役に立つ独自の内容であること、情報が正確であることが、そのまま入口の条件です。
ただし、入口を通過しただけでは、引用枠には入れません。順位との連動が以前より弱まっているからです。先述のAhrefsの分析では、引用のうち、11位から100位のページが31.2%、100位圏外が31.0%を占めていました。2026年1月にAI OverviewsのモデルがGemini 3に切り替わったことが、この変化の背景として挙げられています。
つまり、上位10位に入っていないページでも、質問に正確に答えていれば、引用される余地があります。逆に、1位でも質問への答えが曖昧であれば、選ばれない場合があります。ページの価値は、順位より、質問への回答の質で評価される比重が増しています。
引用されるサイトの特徴:80万件の分析から
引用されるサイトには、特定の1サイトへの集中、比較メディアの優位、公式サイトが取るカテゴリがある、という3つの特徴があります。Brand UPが日本市場で行った分析の結果です。
調査の条件は次のとおりです。8業界・50カテゴリで、ChatGPT・Gemini・Google AI Overviews・Google AIモードの4つのAIに、15,000プロンプトを実行しました。集計した引用は約80万件です。以下の数値は4つのAIを合わせた集計で、AI Overviews単独の数値ではありません。
特徴1:特定の1サイトに集中する。 8カテゴリ(調査対象の16%)で、TOP1ドメインの引用率が80%を超えました。最高はSOICO(資産運用)とコエテコ(プログラミングスクール)の93.3%で、300回のプロンプトのうち280回で引用されました。さらに、カテゴリによっては、特定の1ページが全プロンプトの70%で引用されました。
特徴2:比較メディア・業界特化メディアが優位に立つ。 80%を超えた8カテゴリのうち、6カテゴリは第三者の比較メディアがTOP1でした。SaaS・B2Bでは、BOXILが勤怠管理、チャットボット、電子契約など複数のカテゴリで50%を超える引用率を獲得しています。
特徴3:公式サイトが取ったカテゴリもある。 CRM・SFAではMazricaが、フリーランスではITプロパートナーズが、公式サイトでTOP1を取りました。公式サイトが引用を取るには、ページの情報密度、網羅性、権威性を高める取り組みが必要です。
比較メディアの優位は、コンテンツの優劣ではなく、AIが比較・選定の質問に答えるときに、複数のサービスを横断して整理した情報を根拠にしやすいという構造から生じていると考えられます。したがって、自社が属するカテゴリで、誰が引用を握っているかを把握することが、施策の出発点になります。調査の全体像はAI検索の引用は8業界で特定の1サイトに集中するで公開しています。
自社がAIによる概要に出ないときの確認手順
自社が出ないときは、手動で何度も検索するのではなく、質問セットを固定して計測し、出ない理由を質問ごとに切り分けます。AIの回答は実行ごとに変わるため、1回の検索結果では判断できません。
確認の手順は次のとおりです。
- 計測する質問を設計する。Brand UPの計測範囲はプランで異なり、ベーシックはChatGPTとAI Overviews、AIモードとGeminiはプロプランが対象。自社が選ばれたい比較、課題解決、最終判断の質問を10〜15個用意する。「〇〇とは」型の質問は、事業への影響が小さいことが多いため優先しない。設計の方法は最初に設定すべきプロンプトにまとめている。
- 質問ごとに、AIによる概要が表示されたかどうかを記録する。
- 表示された質問で、自社が言及されたか、引用されたかを分けて記録する。
- 出ていない質問について、原因を切り分ける。
原因の切り分けは、次の観点で行います。
- ページが存在しない。その質問に直接答える公式ページがない。
- ページはあるが、冒頭に結論がなく、数値や出典も不足している。
- 技術面の問題がある。インデックスされていない、クロールを妨げる設定がある、重要な情報がJavaScriptの後ろにある。
- 公式情報が不一致である。サイト内や構造化データで、料金や機能の説明が食い違っている。
- 第三者が優位である。比較メディアが引用を握り、自社が比較の中で語られていない。
Brand UPでは、登録した質問セットでAI Overviewsを含む複数のAIでの言及と引用を継続計測し、期間やAIごとに変化を比較できます。2026年6月27日から7月27日にBrand UP自身で行った計測では、AI OverviewsとAIモードの合算で、言及率が3.8%から52.8%、引用率が1.8%から44.8%へ上昇しました。「おすすめ LLMOツール」の検索では、Brand UPが比較候補として本文に挙がり、公式の比較記事が情報源として表示された例を確認しています。ただし、これは対照群のない前後比較で、各施策の単独の効果は分離できていません。条件の詳細は実測事例の記事にあります。
AIによる概要を計測するときの注意点
AIによる概要の計測では、表示の有無、言及、引用の3つを分けて記録し、同じ条件で繰り返すことが前提です。条件を揃えないと、数値の変化が施策の効果なのか、表示条件の揺れなのか、区別がつきません。
注意点は3つあります。
分母を決める。 言及率や引用率は、「概要が表示された回答」を分母にするのか、「実行した全回答」を分母にするのかで、値が変わります。両方を記録し、報告のときに分母を明記します。
同じ質問を複数回実行する。 AIの回答は、同じ質問でも実行のたびに変わります。1回の結果で一喜一憂せず、期間内の割合で評価します。
施策前の状態を保存する。 Brand UPの自社事例では、施策前の画面キャプチャを保存していなかったため、施策前の数値を画面で再確認できないという限界が残りました。施策の前に、質問の一覧、実行回数、回答の保存を済ませておくと、後から効果を説明できます。
誤情報が表示されたときの対処
AIによる概要に誤った情報が表示された場合は、まず事実を確認し、発生源を特定したうえで、公式情報の整備とフィードバックの送信で対処します。生成AIの回答には誤りが含まれる可能性があるため、企業は自社に関する記述を定期的に確認する必要があります。
対処の手順は次のとおりです。
- 誤りの内容を記録する。質問、回答の全文、表示日時、引用されたページを保存する。
- 発生源を確認する。引用元のページに誤った記述がないか、自社サイト内で情報が食い違っていないかを調べる。
- 自社サイトの該当情報を修正する。サービス概要、料金、機能、運営会社の説明を、サイト内で一貫させる。構造化データに古い情報が残っていないかも確認する。
- 第三者のページが誤っている場合は、運営者へ修正を依頼する。
- AIによる概要に用意されているフィードバックの手段で、誤りを報告する。操作方法はGoogleヘルプで確認する。
誤情報は、1回の表示を見つけて終わりではなく、継続監視が必要です。Brand UPのハルシネーション検知は、ジャンル、提供形態、対象ユーザー、主要機能などの監視ラベルを登録し、毎日のモニタリング結果と照合して、確認が必要な回答を判定根拠・回答本文・引用元とともに調査できます。機能の詳細はハルシネーション検知のページにあります。
よくある質問
よくある質問
まとめ
AIによる概要で重要なのは、表示されるかどうかよりも、自社が重要な質問で言及・引用されているかを、数値で把握することです。引用は少数のサイトに偏り、順位だけでは説明できません。質問セットを固定して計測し、出ていない質問ごとに原因を切り分けてください。AIO対策の運用は、AIO対策のやり方|AI Overviewsに引用されるための5ステップと効果測定【2026年】にまとめています。
出典・参考データ
- [1]AI による概要(Google 検索ヘルプ)2026-10
- [2]生成AIによるGoogle検索機能とウェブサイト(AI機能と自社サイト)(Google 検索セントラル)2026-10
- [3]AI Overview citations top 10 analysis(863,000件のSERPと400万件のAI Overviews URL)(Ahrefs)2026
- [4]Are AI Mode and AI Overviews Just Different Versions of the Same Answer?(2025年9月の米国データ)(Ahrefs)2025-10
- [5]AI検索の引用は8業界で「特定の1サイト」に集中する(15,000プロンプト・約80万件の分析)(Brand UP)2026-03
- [6]AI検索対策の実測事例(2026年6月27日〜7月27日の前後比較)(Brand UP)2026-07

